ハーグ条約について
ハーグ条約をご存知ですか
ハーグ条約は、1980年に作成され1983年に発効された「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」を指します。 国境を越えた子の連れ去りや引き止めによって生じる子(16歳未満)への悪影響から子を守るために、原則として子どもを元の居住国に返還するための国際協力の仕組みや、国境を越えた親子の面会交流実現のための協力等を定める多国間条約です。
ハーグ条約では、まず原則として子をもと居住していた国に返還することを義務付けています。片方の親の許可なしに国境を越え、子を連れ去ることは子の利益に反すること、また子の養育については子の元の居住国の司法機関で判断されるべきである、という考えに基づいています。
2つ目の原則は、両方の親と継続的な交流を持ち続けることは、子どもにとって利益になるという考えから、ハーグ条約の締結国は子供が両親と交流を得られるように支援することが定められています。
ハーグ条約はその前文に「子の最善の利益」の重要性について記しているように、子の幸せを第一と考える条約です。子はそれぞれの親と人としての交流・関係を継続的に持ち続ける権利があること、そして子を不法に他国に連れ去ることは子どもの人権侵害であることを前提としています。
文化差などを考慮した上で国際間のルールを定めることは大切なことです。また子の利益のために、親権に関する協議が夫婦間で行なわれることも大切です。しかしそうした協議は夫婦間に対等な関係性があってこそ実現することができます。夫婦間にドメスティック バイオレンスの問題がある場合や、経済力や言葉の問題から対等な協議が難しい場合などありましたら、JB Lineはいつでも相談を受け付けています。
外務省・ハーグ条約のページ
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/index.html
「子の連れ去りをめぐるハーグ条約と日本」http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol82/index.html
ハーグ条約の基本的な考え方について簡潔な説明は下記をご覧ください。
「ハーグ条約の概要と主な規定」http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/hague/pdfs/gaiyo.pdf
ハーグ条約締結のメリットや、子の返還手続きに関するFAQを載せた外務省のリーフレットです。
「ハーグ条約を知っていますか」http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hague/pdfs/pamph.pdf