シニアの健康保険
Medicare(メディケア)
Medicare(メディケア)は、米国連邦政府が運営する健康保険制度。
受給資格:いずれかにあてはまる方が対象
● 65才以上のシニア(米国市民と5年以上継続して米国に居住している永住権保持者)
● Social Security Disability Insurance(SSDI・障がい保険)を24ヶ月以上受給している障がい者の方
● End Stage Renal Disease(ESRD・末期腎不全)の方
メディケアの種類
Original Medicare(オジリナル・メディケア)とMedicare Advantage(メディケア・アドバンテージ)の2種類。
Original Medicare(オリジナルメディケア) : 米国連邦政府による運営
Part A(入院保険)とPart B(医療保険)。
必要に応じて、Part D(処方薬用保険)やMediGap(補足的プラン)などに加入することができる。米国のおよそ95%の医療機関で使用可能。
Part A(パートA):Hospital Insurance(入院保険)
病院、介護老人保健施設*、ホスピスなど、入院が必要な施設や在宅ケアなど、医学的に必要とされる場合のみ、費用の一部をカバーする。
10年以上米国で働きメディケア税を納めていればPart AのPremium(保険料)は無料、10年に満たない場合は有料になる。
*この場合の介護老人保健施設とは、退院後に元の生活に戻ると仮定されているSkilled Nursing Facilities(SNF・スニフ)のShort Term Rehab(短期リハビリ施設)のこと。長期の介護老人ホームや養護施設は含まれない。
Part B(パートB) :Medical Insurance(医療保険)
Outpatient(アウトペーシャント)(外来診療)とよばれる入院以外の大半の費用を、8割カバーする。Physical Therapy(PT・理学療法)、Occupational Therapy(OT・作業療法)、診療や通院にかかる医療費や医療器具、在宅ケア(医学的に必要な場合のみ)、予防サービス(スクリーニングやワクチンなど)などが含まれる。
任意加入で決められた申請期間内に手続きが必要。Premium(保険料)は有料で所得により異なる。
Part D(パートD):Medicare Prescription Drug Coverage(処方薬用保険)
民間の保険会社により運営される、処方薬の費用をカバーする健康保険。任意加入で決められた申請期間内に手続きが必要。Premium(保険料)やカバーされる処方薬の自己負担額はプランにより異なる。
Medical Supplement Insurance(メディケア補足保険)
Medigap(メディギャップ)とよばれ、Original Medicare(PartA とPart B)でカバーされない医療費やCoinsurance(自己負担)、Deductibles(免責)などをカバーするための補足保険。民間保険会社による運営。Original Medicare(Part AとPart B)に加入していることが条件となり、Medicare Advantage(Part C)の加入者は対象外となる。Medigapだけを探す場合は、Medical Supplement Insuranceと州名を入れて検索ができる。
Medicare Advantage(メディケア・アドバンテージ):Part C
オールインワンのOriginal Medicareの代替プランで、Medicare Advantage(メディケア・アドバンテージ)と呼ばれる。民間保険会社が提供するPPO(Preferred Provider Organization)やHMO(Health Maintenance Organization)などからプランを選択する。
Part AとPart Bのほか、Part Dも含まれることがある。また、Original Medicareではカバーされないホームケア、歯科治療、針療法、補聴器、健康プログラムなどを含むプランもある。一般の健康保険と同じようにネットワークがあるため、Part Cに加入する際は、かかりつけの医師や医療機関がネットワークに入っているかどうかを確認することが必要。補償内容、規約や費用は、保険会社のプランにより異なる。Part D(処方薬用保険)が含まれないプランの場合はPart Dを一緒に購入することができる。MediGapは購入できない。
Medicareの申請
● 65才になる前にSocial Security(退職年金)を受給している場合:65才の誕生日の3ヶ月前にMedicare Cardが自動的に送付される。
● 65才以降にSocial Securityを受給する場合:自分で申請する。申請期間は、65才の誕生日月と前後3ヶ月の7ヶ月間。
● 65才以降も現役で、その後退職する場合:退職後8ヶ月以内に申請する。毎年1月1日〜3月31日の一般申請期間にも申請可能。ただし申請期間内(誕生日月を含む前後7ヶ月間&退職後8ヶ月以内)に申請しなかった場合は、ペナルティとして保険料が高くなるので注意。一般申請期間に加入した保険は、申込み年の7月1日から適用になる。
● COBRA(コブラ)(退職後一定期間入れる職場の健康保険プラン)に加入していても「現役」とはみなされないため、前述の期間にメディケアに加入する必要がある。
Medicare Part D(処方薬用保険)を選ぶ時に良い方法
Medicareのサイト
https://www.medicare.gov/plan-compare/#/?lang=en&year=2021
このサイトの「Continue Without Logged In」のボタンを押して頂き
次のページでPlanDを選び、Zipをいれ、「I don't get help from any of these programs(補助は何もない)」を選ぶと
次のページで、Do you want to see your drug costs when you compare plans?
と聞かれYesとすると、今取っている薬を入れることで自分にとって一番安いDのプランが出てくるようになっています。
Medicare Open Enrollment Period
既にメディケアに加入している方が、年に一度、手数料無しでプランを変更することができる期間のこと。Original MedicareとMedicare Advantageでは申請期間、および給付開始時期が異なる。(詳細についてはJB Lineにご質問ください。)
Part D(処方薬)の補助
低所得の方へのPart Dのサポートとして、MA州が提供するPrescription AdvantageとSocial Security Officeが提供するLimited Income Subsidy(Extra Help from Medicare)と呼ばれるプログラムがある。両方の基準を満たす場合は、Social Security OfficeのSubsidyから申し込む。
● Prescription Advantage(MA州)
800-AGE-INFO(800-243-4636)
www.prescriptionadvantagema.org
Medicareに加入できない方も対象になるが、MassHealth加入者は対象外
www.mass.gov/elders/healthcare/prescription-advantage/
● Extra Help With Medicare Prescription Drug Plan Costs
800-MEDICARE(800-633-4227)
www.ssa.gov/medicare/prescriptionhelp/
Medicaid(メディケイド)
低所得もしくは無所得で、処分できる資産がない方に提供される公的健康保険。MA州ではMassHealth(マスヘルス)と呼ばれる。保険料、自己負担額、処方薬、医療費のすべてを政府が負担する。ただし、サービスによっては低額のCopay(自己負担)が発生するケースがある。オンラインまたは郵送で申し込む。低所得とみなされる収入額は州によって違うため、各州のMedicaidのサイトで確認が必要。
● MassHealth www.mass.gov/masshealth 800-841-2900
● MassHealth Information for Seniors
www.mass.gov/elders/healthcare/masshealt
● www.medicaid.gov/ (州により名称が違うので確認する)